わたしの好きな車が、イタリアのフェラーリでもランボルギーニでもなく、どうしてドイツのポルシェなのかというと、それは、わたしの高校時代のある経験が発端となっているのです。
わたしは、小学生のときから車が好きでした。父がニッサン・ブルーバード510の1300ccを購入したときに、その素晴らしさに感動して以来、わたしの車好きな心は常に進化し、現在にいたっています。

この510は、OHCエンジンとフロントにディスクブレーキ、マックファーソン・ストラット、リヤにセミトレーニングアーム、そしてポルシェタイプのサーボシンクロメッシュ・トランスミッションを搭載した、当時の世界的に高水準の自動車工学技術を満載していました。
この車により、日本の車は一気に世界水準に高まったと言ってもよく、まさに日本の自動車史上に残る名車中の名車です。
■911との衝撃的な出会い
さて、このよき時代に中学・高校生時代を過ごしたわたしは、車雑誌からたくさんのことを学びました。

わたしにとって当時のあこがれの車は、デザインスタジオであるピニンファリーナ社の流麗なデザインを纏ったフェラーリ365GTB4デイトナとレーシング・マシンさながらのランボルギーニのミウラでした。

ところが、その2台へのあこがれとは反対に車の雑誌に時々登場する、ドイツ製のポルシェという車が妙に不思議に見えました。
当時のわたしには、写真で見るポルシェ911が、フォルクスワーゲンのビートルをつぶしたような車にしか見えず、カエルのような顔とさえないボディーカラーで、おかしなデザインのホイールをはいた、さほど速くない車くらいにしか思えませんでした。
ところが、高校3年生の時のある秋の寒い日の朝から、わたしのポルシェへの思いは大きく変わったのです。
いつもの登校する道を歩いていたわたしの後ろから、妙なエンジン音の車が近づいてきました。振り返ったときに見えたものは、クリーム色とも灰色とも思われるくすんだ白色のポルシェ911でした。
ガラスも単なる透明なものにしか見えず、テールランプも簡素でリヤバンパーも小さく、決して高級車には見えない外観で、当時の国産車のグレードでいえばデラックスどころかスタンダード相当でした。
それにもかかわらず、わたしの心は大きくときめきました。

そのボディの重心の低さと、タイヤがピタリと地に吸い付くように回転してゆくさま。
そして全長・全幅・全高の寸法の見事なバランス。
ドライバーの最適な着座位置とその視界の良さ、そしていかにも吸排気効率の良さそうなエンジン音とその鋭さと力強さ。
アウトバーンで鍛えられた、世界最高のスポーツカーの、このまわりにオーラさえも振りまく実力と感性は、国産車ではとうていまねのできないもので、いまだに追い越せない部分ではないかと思います。
車好きが高じて工業高校の機械科に入学してカーマニアを気取っていたわたしは、この今まで見てきた車とは全く異次元の車を見て震撼しました。

その瞬間まで、わたしの好きな理想の国産スポーティカーは、KPGC−10のスカイラインGT−Rハードトップか、S30のZ432で、毎日多くの時間を費やして本を見たりしながらときめいていました。

しかし、その911が通り過ぎていった、たった数秒でGT−Rと、Z432が普通の車より40馬力ほど強力なだけのただの車になってしまったのです。
それから、大学の工学部に入り忙しさで我を忘れていたときにスーパーカーブームがやってきて、ポルシェターボがマニアの羨望(せんぼう)の的となりました。もちろん、わたしもあこがれて車雑誌のポルシェターボのページをいくども読みました。
それらのスーパーカーに関する記事をとおして、ポルシェの素晴らしさがあらためてよく分かったのです。
カエル目のフエンダーの盛り上がりは直進安定性を得るためのものであり、特徴的なホイールは、鍛造アルミ(フォージドアロイ)の高級品であることが分かりました。
また、エンジンをリヤに配置することにより、フロントノーズを下げることができ、水平対向エンジンは、重心を下げることに貢献しています。
そして、世界中の道路を調査して、最適のボディ寸法を割り出し、エンジン、ドライバー等の重量物を理想的に配置した考えつくされた車だったのです。
ポルシェは、奥が深く本当に魅力のある車です。
車のWebページらしく、わたしのポルシェを讃美する言葉をもって、プロフィールとさせていただきます。
現在、IT技術の進歩と環境の整備により、このように誰もがWebページを作成できるようになり、広く多くの人に情報を発信できるようになったことは本当に幸せなことです。
わたしの愛車は、別の外車ですがいつか機会に恵まれたら、もちろんポルシェに乗りたいと思っています。ポルシェの素晴らしさを、このページで分かち合えることに心より感謝いたします。
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